ソーシャルゲームのいまむかし

10年にも満たないほど昔、ソーシャルゲームというのは小さな携帯電話ひとつで、

リアルタイムで沢山のユーザーと交流しながら遊ぶという最先端のゲームスタイルでした。

そのソーシャルゲーム黎明期に一躍有名になったのが、「怪盗ロワイヤル」というゲームでした。

DeNAが提供するSNSサイト、Mobageがまだモバゲータウンと呼ばれていた頃の話です。

 

今では当たり前になったスタミナ消費制のシステムでスタミナが尽きるまで遊び放題、

無くなったら回復を待つという遊び方は

多くのユーザーに時間というものを強く意識させる生活を送らせることになりました。

 

また当時は「対戦」という要素が重要視されていた時代で、

ステージを攻略すると出てくるお宝をコンプリートするために他のユーザーと戦わないとコンプリートできない作りにしたり、

対戦し勝利することで様々なメリットを得られるイベントを提供したりと

闘争心を煽るゲームデザインがスタンダードな時代でありました。

 

そんな一時はソーシャルゲームの筆頭を担っていたと言っても過言ではない怪盗ロワイヤルでしたが、

今となっては廃墟のごとく閑散としています。

私も5年くらいはある程度熱心にプレイしていましたがもう長いことログインしていません。

 

何故廃れたかといえば理由はいくつかあります。

たとえばゲームのインターフェース。

ガラケー時代にサービス開始になったゲームとスマホが当たり前になった今のゲームでは

比べても太刀打ちできる要素がありません。

 

美麗なキャラグラフィックの数々・デッキやコストなどの概念を取り入れ戦略的なゲームシステムが飛び交う現在において、

ただひたすらクリックを繰り返してクエスト進行のパーセンテージが上がり

アイテムやお宝が出てくるのを見るだけで楽しめる時代ではなくなってしまったのです。

 

また、昔は強力なウリだったユーザーとのバトル要素も、

手軽に楽しく遊びたいという今の風潮には合わないどころかストレスになりかねない毒に転じてしまったのです。

当時からちょっと目を離した隙に自分のお宝がバトルで盗まれる事態が頻発し夜もおちおち眠れない、

という嘆きがあちこち噴出していたのを思い出します。

 

現在大人気のソーシャルゲームはフレンドを作り協力してもらう要素はあっても

他のユーザーを叩く要素は無いゲームばかりです。

「対立」から「協調」へと移行したのは怪盗ロワイヤルのようなシステムに疲れた多数のユーザーが求めた、

気を楽にして楽しめるソーシャルゲームという要望に応えんとした末にゲーム会社各社が出した答えの形なのでしょう。

 

今もまだ細々と提供は続けられていますが、おそらくいつか役目を終えたのだと言うかのように

サービス終了のお知らせが来る日が訪れるのでしょう。

その時は改めて、この「怪盗ロワイヤル」というソーシャルゲームあってこそ、

今のいくつもの良質なスマホゲームがあるのだと、過日の思い出を偲びながら振り返るのではないかと思います。

あの頃の競争に明け暮れた日々でドロップアウトしたっきりの人がもしいれば、

今は昔よりずっと優しいゲームも増えたので戻っておいでよと言ってあげたいものです。

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